必読!少年サッカー

サッカーの試合中にバッタを追いかけた少年。少年サッカーと子どもの集中を考える。

こんにちは。
今日は、少年サッカーの大会(U-10)をコーチとして引率したときの話です。

コーチとして、一人の大人として、大きな「気付き」があったときの話。

子どもの集中力は物凄い。
大人は子どもに何かを教えるより、
まずは邪魔しない方がいいのかもしれないと思った出来事。

ぜひ、読んでみてください。

チームのコンセプト

内容に入る前に、まずは前提条件を書いておく。

うちのチームのコンセプト。

  • とにかく楽しく
  • 勝負にこだわり過ぎない
  • どんな試合でも全員出場
  • 弱い・弱小レベル

「勝ち負けにこだわれよ!」
「ゆとりかよ!」

こんな風に言われるかもしれないが、
うちのチームのコンセプトはこれ。

決して勝ちたくないわけではないが、
勝ち負けよりも楽しく。
絶対に全員が平等に出場する。

こんなルールで運営している。

全員平等出場って、勝ち負けを考えると想像以上に厳しい。

少年期は成長の差が激しいから、
子どもによって能力差が大きい。
どう考えても、大きくて速い選手をずっと出した方が強い。

でも、うちのチームは全員出場。
当然、試合にはなかなか勝てない。

勝てなくても全員出場のルールは絶対
これがコンセプトだ。

選手も、保護者もこのコンセプトに納得して入部している。

とことん勝負にこだわるチームもあっていいし、
平等に楽しむチームがあってもいいと思っている。

U-10の大会。まさかの快進撃!

そんなチームだけど、この大会はまさかの快進撃。
勝って勝って勝ちまくる。

快進撃を支えたのはエースのAくん。

Aくんは、県トレセンに選ばれるなど、
弱小チームの中では特異な存在。

全員平等出場のルールはAくんにも適用され、
前半のみの出場が多かったAくんだが、
圧倒的な存在感で快進撃の原動力となっていた。

もちろん、他の子どもたちも絶好調。

子どもって急に力を発揮することがあるんだ。

そして、、、

快進撃を続けたチームは決勝戦へ進む!!

決勝戦前の作戦会議

決勝戦の前、子どもたちを集めた

コーチ(自分)
コーチ(自分)
次は決勝戦だ。
どうだ?勝ちたいか?
選手たち
選手たち
絶対に勝ちたい!
優勝したい!
コーチ(自分)
コーチ(自分)
コーチも勝ちたい。
全力で勝ちにいくか?
選手たち
選手たち
うんうん!
コーチ、勝てる作戦あるが?
コーチ(自分)
コーチ(自分)
いや、今さら練習してない作戦をやっても失敗する。
コーチ(自分)
コーチ(自分)
ただ・・・・・
選手たち
選手たち
うんうん!
なになに??
コーチ(自分)
コーチ(自分)
本気で勝ちに行くなら全員は出せない・・・
選手たち
選手たち
・・・・・・・・・
コーチ(自分)
コーチ(自分)
お前たちは本当に仲がいい。
上手い子が他の子をフォローする。
決して誰かを責めたりしない。
本当にいい仲間だ。

優勝はしたいけど、これを壊してまで勝ちたいとは思わない。
Bくん
Bくん
いや、優勝しようよ!!
Aがフルで出たら、絶対に勝てるよ!
Cくん
Cくん
Aは、いつも公園で自主練やってるからフルで出る権利あるよ。

真っ先に声を上げたのはBとC。
サッカーの能力的には低いけど、ムードメーカー的な存在の二人だ。
ガチでやると出られない可能性の高い二人が声を上げたのだ。

コーチ(自分)
コーチ(自分)
みんなはどうだ?
コーチ(自分)
コーチ(自分)
A、お前はどう思う?
Aくん
Aくん
俺はいつもどおりがいい。
みんなで出て勝ちたい。

Aは、サッカーの能力とは裏腹に優しくて大人しい子だ。
俺が俺がキャラではない。

そんなAをみんなが煽る!

選手たち
選手たち
A、優勝しようよ!
選手たち
選手たち
絶対にAはフルだって!!
選手たち
選手たち
コーチ、ガチでやろうよ!!!
コーチ(自分)
コーチ(自分)
A、みんながお前に期待してるぞ!
どうだ?やれるか?
Aくん
Aくん
・・・・・・・・
Aくん
Aくん
や、やるよ。
コーチ(自分)
コーチ(自分)
よし、ガチでやろう!
出れない選手は本気で応援しよう!
みんなで戦おう!
コーチ(自分)
コーチ(自分)
あ、多分後で保護者に怒られるから、みんな守ってくれよ。笑

ということで、18人中8人のガチメンバーを選抜し、決勝戦に挑むこととなった。

決勝戦

決勝戦が開始。

先発したメンバーは必死に頑張っている。
ベンチの子どもたちも全力で応援する。

いい雰囲気で試合ができていた。

そして、、、

前半10分。

Aがドリブルで3人抜き。
そのままシュート!!

ボールは、キーパーの右を抜けゴールへ!!!

1点を先取!
Aが期待どおりの活躍!

しかし相手も譲らない。
前半終了間際に1点を返される。

前半は1点を取り合う展開で終了

 

~ ハーフタイム ~

いつもなら、ガラッとメンバーを代えるタイミング。
でも、代えない。

突き刺さる保護者の目。

あれ?代えないの?
うちの子はビブスを着たままだけど…

保護者のブツブツも聞こえてくる。

でも無視。
聞こえてるけど、聞こえないフリをする。

1人だけ交代し後半へ!

ここまで来ると、Aも気合い十分!!

Aくん
Aくん
俺が点とるから!みんな絶対に優勝しようぜ!!!

おおおおおおおお!!!!!!

身体的に強いAに、強いメンタルも加わった!

これはもう最強だ!!!

チームの盛り上がりも最高潮!!!

運命の後半戦

後半戦。

一進一退の攻防が続く。
自分もガラにもなく立ちっぱなし。
保護者はチャンスとピンチのたびに奇声を発しているw

両チームとも必死だ!

必死に守る!攻める!
でも、両チームとも決めきれない。


このままならPK戦だ。

と、そのとき!!!

残り3分。

ディフェンスのDが大きくクリア!

そのボールが運よく前線にこぼれる。

前線にはエースのA!

!!!!!!!!!!!!!!

オフサイドはない!!

き、キタ!!!!!!!

大チャンス!!

Aがボールに追いつけばキーパーと1対1!
Aの足なら問題ない。充分追いつけるボールだ。

神様が、
「優勝しろ!」と言っているかのような、

ラッキーなボールが、
ラッキーな場所にこぼれる!!

前のめりになる自分。
叫ぶ保護者!
吠えるベンチ!

おおおおおお!!!!

ち、チャンスー!!!!!

いけ!!!

A―――――!!!!

A―――――!!!1

A-!?

え、A?

ん?

おい!!

おい、A―――――――――!!!

そのときAは・・・!?

ボールと反対方向に走り出したA!!!

A―――!!

どうした!?

A―――!!!

声を無視して走るA。

この間、約3秒ほど。

ボールは、サイドラインを通過。

チャンスが丸つぶれ。
ガッカリする選手&保護者&自分。

そして・・・・

あ、ごめん汗

バッタが飛んでてさ・・・

え?

ちょw

決勝戦の緊迫した場面で、
弱小チームが奇跡的に辿り着いた舞台で、
初めてガチで勝ちにいった試合で、
みんなの期待を一身に背負ったAが!!


ボールじゃなく、バッタを追いかけたのだ!!

ちょw

笑った。

俺は心の底からから笑った!

少年とは

Aは、サッカーが大好きだ。
いつも公園でボールを蹴ってるし、練習も絶対に休まない。

でも、あのときはサッカーよりもバッタだったんだ。

あのときに本当にやりたかったことは、
バッタを追いかけることだったんだ。

決勝戦?
期待?
出れない選手?
優勝?

こんなものは全て大人の考えだ。

Aは10歳なんだ。
そんな大人びた考えはできない。
する必要もない。

そのときの感情に正直に従う。
それが子どもにとっては大切だ。

Aは、とてつもなくサッカーが上手い、普通の10歳の子どもなんだ。

サッカーは大好きだ。
試合にも勝ちたい。
けど、その瞬間はバッタだったのだ!

少年サッカーは楽しくてなんぼ

あのとき、怒った方がよかったのだろうか?

 ・試合に集中しろ! 
 ・大事な決勝戦で何をしてるんだ! 
 ・出れない選手もいるんだぞ! 
 ・みんなの期待を裏切るな!

こんな指導をすればよかったのだろうか?
大人びた説教をするべきだったのだろうか?

答えは分からない。
何が正しかったのかは分からない。

分からないけど笑った。
とにかく笑った。

大人はAみたいな行動はできないだろう。
一生、あんな場面はないだろう。

「やらなければいけない」ことを、
「やっている」最中に、
「やらなくていい」ことに集中し過ぎて周りが見えなくなる。

こんなことはないだろう。
「やらなければならない」ことに集中しようとする。
それが大人ってもんだ。

でも、子どもは違う。

子どもはそのとき気になったことに全力を注いでもいいんじゃないのか?

バッタを追いかけたA。
あの集中力は物凄かった。

専門的なことは分からないけど、
脳への刺激が強かったことは間違いない。

大人から見れば、ダメな行動かもしれない。
でも、子どもの成長のためには正しい行動かもしれない。

というか、少年はやっぱり楽しくてなんぼだ。

ガチで勝ちに行った自分が、ちょっと恥ずかしくなった。
そして、純粋で綺麗な「気づき」をもらったんだ。

試合結果

ちなみに、試合はその後PK戦で負けた。

でも試合後、Aを責める子は誰もいなかった。

どんなバッタだったの?
と質問攻めにされるA。

楽しそうな子どもを見るって本当に素晴らしい。
このときもそうだった。
凄く幸せな気持ちになった。

これを読んで、
ふざけるな!
サッカーをバカにするな!

と言う人もいるかもしれない。

でも、自分は間違ってなかったと信じている。

あの決勝戦の後、確実に全員が成長した。
上手く言葉で表現できないけど、
あのバッタ事件のおかげで子どもたちは成長したと思ってる。

厳しいチーム、厳しい保護者の皆さん。

子どもに自由を与えることは不安でしょう。
子どもを信用することは怖いでしょう。

でも、少年サッカーは自由が一番です。
あのとき、改めてそれに気づかされました。

好きなサッカーをやるときくらい、
少年時代くらい、

自由に楽しくさせてあげてください!

将来の爆発は、少年時代の自由と楽しさにあると信じています。

I love soccer⚽

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