必読!少年サッカー

大会前に低い目標を言った息子が誇らしかった件

今日は、息子が小学5年生の時の話です。

漂う優勝臭

ある少年サッカーの大会前の話です。

大会1日目の予選リーグを圧勝で突破した息子チーム。

宿舎のホテルで、夕食を食べていたとき、コーチから次のような指令が出されました。

一人ずつ明日からの決勝トーナメントの目標を言ってみろ!

そのときの雰囲気は今でもよく覚えています。

  • 予選を圧勝で突破し絶好調のチーム
  • 明らかに上を目指したがっているコーチのオーラ
  • 応援に来ているお父さんやお母さんの期待

「ほら、優勝だろ?目標は優勝だろ?」「言えよ、優勝って言えばいいんだよ。」

部屋中が「優勝臭」でまみれていました。

そして、その空気に流されるように、子供たちからは、同じような言葉が繰り返されていきます。

  • 優勝したいです。
  • 全部勝ちたいです。
  • 決勝戦で戦いたいです。

コーチは頷きながら、ご満悦の表情をしています。

息子の小さい目標

そんな中、息子の順番がきました。

息子はチームのエースで、予選リーグの得点も、ほとんどが息子のゴールでした。

コーチ
「じゃあ次、◯◯はどうだ?」

息子

「まずは1回戦に勝ちたいです。」

おおおおおおおおおおおおおおお!!!

やりやがった!!!

息子よ、お前、やりやがったな!!

盛り上がるチームの雰囲気をぶち壊し、優勝に燃えるチームメイトのモチベーションを下げ、コーチのイラつきを誘う爆弾発言。

こヤツ、やりやがったぜよ!!!

戸惑うコーチと、ニヤッとするワタシ。

息子 vs コーチ

コーチは言いました。

「みんな優勝したいって言ってるけど、お前だけそんな低い目標でいいのか?」

息子はかぶせるように言いました。

「いや、最低でも一回は勝ちたいなと。それにそんなことよりゴール入れたい!」

折れない。

息子は折れない。

さらに、サラッとチームの勝ち負けより、自分のゴールの方が大切みたいに言ってやがる。

コーチは息子を誘導するように語ります。

「まあ、“まずは”1回戦ということだよな。そうだな、目の前の試合を頑張らないと優勝はないからな。」

コーチは落としどころを探っていたのでしょう。

「優勝したい」と語った他の子どもたちのテンションを下げたくなかったのだと思います。

息子から、「そう、まずは一回戦。最終的には優勝したいです。」

こんな言葉が出ることを期待していたのだと思います。

というか、息子がそうやって言えるように、パスを出したのです。

しかし!

それでも空気を読めない(読まない)息子。

「んー。まあ、できれば優勝っていうのはそうなんだけど、このチームで優勝するのは、ちょっと考えられない。それに、明日の1回戦の相手には、一回も勝ったことがないのに、優勝って言ってもなって。」

ぬおおおおおおおお。

ぐおおおおおおおお。

く、空気を読めよーーーーー!

(と、部屋の空気が叫んでいるように感じたw)

コーチはそれ以上なにも言いませんでした。

その代わり、全員の発表が終わった後、「低い目標の子もいたけど、やっぱり高い目標を持つようにしてもらいたい。明日は優勝目指して頑張ろう!」

こんな風に話をまとめて解散となりました。

これが、息子の「大会前に低い目標を言っちゃった事件」の一部始終です。

息子の低い目標が嬉しかった理由

あのとき、ワタシは親として誇らしく感じました。

我が息子に対して、素直にリスペクトの気持ちが湧いたのです。「すげえな」と。

息子は解散になった後、ワタシのところへ来て文句を言っていました。

「おかしくない?優勝ってありえんやん?今までトーナメントで勝ち上がったこともないし、1回戦の相手には一回も勝ったことないし。それにみんな大して練習もしてないのに優勝優勝って、ほんまありえんわ。」

ブツブツこんなことを言っていました。

息子のことを、「冷めた子供だなあ」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。

息子は、どんな試合でも負ければ絶対に悔し泣きするような、感情の起伏が激しい子供でした。

良くないことですが、試合に負けそうになると、強引なファールをして審判に怒られることも頻繁にありました。

自分の気持ちに凄く素直で、それを隠せるほど成熟してなくて、サッカーになると感情を抑えきれない。

そんな小学5年生でした。

でも、あのとき息子は、冷めているかのような目標を語りました。

「諦めたら試合終了」の安西先生に喧嘩を売るような目標を口にしました。

でも、ワタシはそれでいいと思いました。

てか、そうあるべきだと思ったのです。

というか、目標の中身なんてどうでもいいと思ってました。そんなことより、

  • 自分の気持ちを素直に言えているか。
  • 何かに流されてないか。
  • 誰に対しても自由に発言できるのか。

主体的な人間に成長しているか。

そんなことを考えていました。

あのときの雰囲気は間違いなく「優勝」限定の空気でした。

「優勝」しか言ってはいけないかのような雰囲気でした。

そして、実際に「優勝」が連呼されていく事実。

息子はそのすべてを突破したのです。

自分の本心以外のすべてを無視して、自分の心の中の「素直」を言葉にして話しました。

そんなことを感じて、それが凄く誇らしかったのです。

ちなみに、あのときの大会。

残念ながら、息子のチームは一回戦で敗退しました。

試合後、本気で悔しがって泣いていたのは、息子だけでした。

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